最新法令

司法院、「刑事訴訟法改正案」決定-今回の刑事訴訟法改正案は弁護人がいない被告に必要な範囲での訴訟書類閲覧請求権を与えることとなった。また、被告人が刑事責任から逃れないよう、勾留の理由があるけれども、勾留の必要がない被告人に対し、裁判所は、適当な電子監視、住居又は特定区域からの移動禁止、パスポートの交付、特定財産の処分禁止等、かつ判決宣告時の出頭を命じることができる。なお、勾留、保釈、住居制限を内容とする決定に対する抗告について、抗告の理由があると抗告裁判所が認めた場合、下級審に差し戻さずに、自ら原決定を取り消して決定を下さなければならない。

財政部、「徴税機関の徴税法第48条における租税優遇停止及び追徴作業原則」制定(2017年12月1日発効)-徴税法第48条2項によれば、納税義務者が環境保護、労働、食品安全衛生に関する法律に違反し、かつ事情が重大である場合、租税優遇法律の中央主務官庁は、違法行為の年度で受けた租税優遇を停止した上、優遇分を追徴するよう財政部に通知しなければならない。これについて、不法を抑制し、かつ企業の社会責任を強化するため、財政部は2017年12月1日に「徴税機関の徴税法第48条における租税優遇停止及び追徴作業原則」を制定した。作業原則によれば、財政部が租税優遇法律の中央主務官庁の通知を受けなくても、納税義務者本店所在地の所轄国税局は自ら関連主務官庁に通報すべきであり、財政部は社会の期待に応えて、迅速に租税優遇の停止及び追徴ができるよう特別に管理しなければならない。

金管会、「証券商管理規則」改正-証券業者の国際競争力を高めるため、金融監督管理委員会(以下「金管会」という)は2017年12月5日に証券業者管理規則を改正し、証券業者の対外負債総額上限を純資産の4倍から6倍に緩和した。また、証券業者の特別準備金の用途も緩和し、特別準備金が払込済本金の50%に達した場合にその半分を資本金に振替できる現規定を、25%に達した場合、25%を超える部分を資本金に振替られるように改正した。

「有線ラジオ・テレビ放送法」第33条及び第61条改正-改正後有線ラジオ・テレビ放送法第33条によれば、有線テレビシステム経営者は中央主務官庁が指定したチャンネルにおいて、立法院組織法第5条による国会議事の放送を、内容及び形式の変更なしに中継しなければならず、かつそのチャンネルを基本チャンネルにしなければならない。違反者は改正後の第61条1項により、新台湾ドル20万元(約77万円)から400百万元(約150億円)の課料が課され、期限までに改正しない場合は連続して課されることがある。

金管会「保険業者内部統制及び検査制度実施弁法」一部改正-保険業者の取締役(理事)会の職能を強化するため、金管会は2017年10月19日に改正「保険業者内部統制及び検査制度実施弁法」(以下「実施弁法」という)を公表した。改正後の規定によれば、重大な損害を受ける虞があると保険業者の取締役(理事)が発見した際、適切に対処するほか、所属する保険業者が主務官庁に通報するよう監督しなければならない;保険業者が定める統制作業の対処手続には、重大な偶発案件の対処スキーム及びマネー・ロンダリンク、テロ支援防止関連法令のコンプライアンスを含む必要がある;保険業者が主務官庁又は海外支店所在地主務官庁の検査を受けた後、又は検査報告を受領した後、本店の内部監査部門は重大性原則に従って、即時に取締役(理事)並びに監査役(監事・監事会)若しくは監査委員会に報告しなければならない;海外支店が法令遵守リスクについて自己評価及び統制スキームを設立しようとする際、業務規模が大きく、複雑度又はリスク程度が高いものは、現地の社外専門家にそのスキームの有効性を検証させなければならない;会計士に内部統制制度の監査を依頼する場合、海外支社及びマネー・ロンダリンク防止等制度の実行状況も含まなければならない。

金管会、2017年11月27日に銀行の国際金融業務支店の証券業務取扱規定を制定し、即日発効-当該規定によれば、銀行の国際金融業務支店(OBU)が国際金融業務条例にて定められる外貨有価証券業務を兼営する場合、許可を得なければならないほか、証券業務に係る有価証券は新台湾ドル立てのものであってはならず、かつ連結対象及びポートフォリオも新台湾ドルの為替レート、新台湾ドル指標金利若しくは新台湾ドル立て商品に係わってはならない。規定公表前からOBUが証券業務を取り扱っていた場合、既に証券取引法関連規定に従ってその業務の兼営許可を得たものを除き、規定公表から6ヶ月以内に補正申請をしなければならない。また、規定公表前の取引で取引対象が規定に満たさない場合、取引が存続しているものに限り、原条件に基づいて約定日まで取り扱うことができる。

2017年11月24日より5年以内、太陽電池モジュールで用いられるガラスが転売又は他目的に転用されない場合、貨物税を免除-新たに追加された貨物税条例第9条の1によれば、2017年11月24日より5年以内に、転売又は他目的に転用しない承諾声明書及び工業主務官庁の用途証明書類を提出した場合、貨物税を免除する。

実務見解/法律ニュース

経済部通達、会社の取締役及び監査役の辞任の発効日に別途に条件又は期限が定められている場合、まだ欠員が生じていないが、先に補選することができる-経済部の2003年付通達によれば、取締役及び監査役に欠員がいない状態では補選を行うことができない。これについて、経済部は2017年10月24日付通達で上記2003年付通達の内容を以下のとおり補足した:取締役又は監査役が会社に辞任届を提出したけれど、辞任の発効日に別途条件又は期限が定められている場合、会社は当該取締役又は監査役の辞任が見込むことができるため、補選を行うことができる。しかし、この補選は当該取締役又は監査役の辞職の条件成就を停止条件とするものであり、会社は条件が成就してからはじめて取締役又は監査役の変更登記を行うことができる。

金管会通達、証券投資信託及び顧問法の私募関連規定を修正-証券投資信託及び顧問法第11条1項2号の規定によれば、証券投資信託事業者は主務官庁が定める条件に満たす個人、法人又はファンドに対して受益証書の私募を行うことができる。金管会は2017年10月19日付通達にて応募者の条件を以下のとおりに修正し、2018年1月2日より発効した:(1)個人の場合、私募事業者又は受託機構での総資産が新台湾ドル1,500万元超(約5,600万円超)の条件について、一任投資及びフ���ンド投資に限らず、預金及び投資がその額に達すればよい;(2)信託業の場合、本来は信託業法に基づいて信託契約を締結した信託財産が新台湾ドル5,000万元超(約18,800万円超)の条件であったが、依頼人が同通達にて定める個人、法人又はファンドの資格に満たせばよい;(3)私募事業者又は受託機構は応募者の金融商品に対する専門知識及び取引経験の評価方法を顧客確認(KYC)手続に取り入れ、且つ取締役会にて決議しなければならない。

法律コラム

「労働基準法」改正案の紹介

労働基準法(以下「労基法」という)は2016年12月の重大改正において、1日の定例休日と1日の休息日(いわゆる「一例一休」)、休息日残業代と残業時間の計算、シフト制労働者の休憩時間、及び有給休暇日数などの規定が変更されたが、一年ほど施行されて以来、各界から様々な意見があったことを受け、立法院は社会のニーズを斟酌して2018年1月10日に労基法改正案を可決した。その主な改正点は以下の通りである:

一、定例休日の調整

現行法において、従業員には7日ごとに1日の定例休日と1日の休息日を与えなければならず、天災、事変又は突発事件の場合を除き、定例休日に従業員を出勤させることはできない。よって、4週間変形労働時間制を適用する職種を除き、原則として従業員は7日ごとに少なくとも1日の休暇を有することになる。今回の改正案によれば、中央目的事業の主務官庁の同意を得た中央主務官庁指定職種は、雇用主が労働組合の同意を取得すれば(労働組合がない場合は労使会議の同意)、労使双方の約定で定例休日を7日間内で調整することができ、すなわち、最長で従業員を12日間連続出勤させることができる。また、今回の改正案によれば、30人以上の従業員を雇用する雇用主が上述の規定によって従業員の定例休日を調整する場合、現地の主務官庁に届出なければならない。

二、休息日残業時数の計算

現行法によれば、残業が4時間を超えない場合は4時間の残業として残業代を計算し、4時間から8時間の場合は8時間の残業として計算し、8時間から12時間の場合は12時間の残業として残業代を計算しなければならない。しかし、今回の改正案において、休息日出勤の残業代は従業員が実際に出勤した時間で計算する。

三、労働時間の延長

今回の改正案では月ごとの延長労働時間上限を現行法の原則46時間に維持したが、雇用主が労働組合の同意を取得すれば(労働組合がない場合は労使会議の同意)、月ごとの延長労働時間上限を54時間まで調整できる。ただし、3ヶ月以内の延長労働総時間数は計138時間を超えてはならない(すなわち46時間×3ヶ月)。また、今回の改正案によれば、30人以上の従業員を雇用する雇用主が上述の規定によって従業員の延長労働時間を調整する場合、現地の主務官庁に届出なければならない。

四、シフト制勤務の休憩時間

今回の改正案はシフト制勤務の勤務間最低連続休憩時間を現行法(ただし未執行)の11時間に維持したが、中央目的事業主務官庁が中央主務官庁を通して公告し、かつ雇用主が労働組合の同意を取得すれば(労働組合がない場合は労使会議の同意)、8時間に変更することができる。また、今回の改正案によれば、30人以上の従業員を雇用する雇用主が上述の規定によって従業員の休憩時間を調整する場合、現地の主務官庁に届出なければならない。

五、有給休暇日数の繰越

現行法によれば、雇用主は年度終了時又は労働契約終了時に従業員の消化しきれなかった有給休暇日数にあたる給与を支給しなければならないが、今回の改正案によれば、消化しきれなかった有給休暇は労使間の交渉によって翌年に繰り越すことができる。ただし、翌年に繰り越しても消化しきれなかった有給休暇日数に対して、雇用主は給与を支給しなければならない。

六、代休

今回の改正案によれば、従業員は時間外労働を行った後、残業代代わりに残業時間分にあたる代休を取得することができる。代休の取得期限は労使双方の交渉によって決定され、代休の取得期限の経過又は労働契約の終了によって代休が取れなかった時間分に対し、雇用主は残業代を支給しなければならない。

今回の改正案は2018年3月1日より施行される。労働部によれば、今回の改正案に合わせ、施行するまでに労働基準法施行細則を改正する予定である。