中国は2016年に国内の特許保有数が初めて100万件を超え、世界で3番目の特許保有数が100万件を超える国となった。ただし、そのうち、休眠特許が多数を占めており、実際的には経済利益を創出していない。そのため、中国は特許売買を促進させる政策を策定し、補助金を出すことにした。

 2016年から、いくつかの新しい中小企業はスマートフォンのアプリを開発するにあたり、研究開発の時間を短縮するために、関連特許を探して買い取りはじめた。これによって、特許の取引量が飛躍的に成長した。中国科学技術部タイマツハイテク産業開発センターのデータによると、中国の技術移転の取引規模及び品質は大幅に向上し、2016年末までで、中国の技術契約の登録件数は32万余りとなり、取引金額は約11,407億人民元で、前年度に比べて契約件数は4.33%成長し、取引金額は15.97%成長した。これらの取引は特許が大部分で、特許権譲渡、技術移転などが含まれる。  

 現在、中国には既に様々な知的財産権取引プラットフォームがある。一部のプラットフォームの前身は知的財産に関する基本的サービス(例えば、特許、商標などの検索及び出願)を提供するものであったが、2008年からこれらのプラットフォームは知的産権の下流まで及ぶ全産業チェーンのサービス(例えば、知的財産権の取引、技術移転)提供へと転換を図るようになり、2013年には、この種のプラットフォームが大量に出現するようになった。それというのも当時中国の国内企業の輸出はボトルネックに直面しており、技術性の低い産業の輸出は生き残りが難しく、競争下にある企業は先端技術の導入による転換の必要性に迫られていたため、そうした企業のニーズにより特許技術の取引サービスが現われ始めたのである。それから、益々膨大になってきたニーズに対応するため、インタネットプラットフォームとビッグデータ処理技術を結合し、大量の取引及び資源を集めたことに加え、中国政府による特許取引への補助金により、企業の特許取引ニーズがさらに刺激された。

 これらの特許売買において、取引回数は益々多くなっていった。一部はハイテク企業が政府の政策に合わせるための特許購入で、この種の特許は価値が高くなく、特許の値段も高くない(せいぜい数万人民元で、10万人民元以下である)。ただ、取引プラットフォームの統計データによると、この種の低価格の特許取引が占める割合は実は高くなく、一つの取引が数十万人民元から数百万人民元の高額な特許の取引が、プラットフォームの取引高の半分以上を占めている。このことは技術価値を有する特許の取引量が少なくなく、特許取引の産業化が定着しつつあることを表している。単に企業価値を高めるため又は政府の補助金を申請するためなら、数千人民元又は数万人民元の特許で十分である。 

上記のビッグデータの統計から、大企業の特許売買で、休眠特許が活性化し始めていることがわかる。現在、特許取引プラットフォームは少なくはないが、顕著な影響力を持つ取引プラットフォームはない。今はまだ中小企業は自主的イノベーションと自ら特許出願をすることに重点をおいており、大企業や研究機関の特許を購入することは、あまり一般的ではない。大企業や研究機関の、中小企業への特許売却に対する意欲も高くない。このため、取引プラットフォームは、特許取引市場マーケットを推進し、より多くの買い手と売り手の情報を集めることに努力している。現実的には、大企業と研究機関がコア特許をマーケットで販売する可能性は低い。中小企業にとって、大企業や研究機関の古い特許又は彼らにとってあまり必要性のない特許を入手できれば、技術的な問題を解決することができるが、経費は限られているため、中小企業と研究機関などとの特許取引を活発にするには、もっとインセンティブが必要である。