先週、米国商務省は、7社の企業が米国に輸入する計42種類の鉄鋼製品を、米通商拡大法第232条による鉄鋼・アルミニウム関税の適用から除外すると発表した。本第232条は、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジルおよび韓国を除く、すべての国から輸入される鉄鋼およびアルミニウムに適用される。本条により鉄鋼には25%およびアルミニウムには10%の関税が課される。しかし、ブラジルと韓国から輸入されるアルミニウムについては、今までどおりの関税が課される。さらに米商務省は、他の11社が提出した56件の製品別適用の除外申請は却下すると発表した。

今回の米商務省の発表により、3月19日に製品別適用除外の申請規則が公表されて以来初めて、米国内の鉄鋼輸入者に具体的な成果がもたらされた。米国市場に鉄鋼を供給する、カナダとEUを含む外国の大手鉄鋼供給業者は、当該関税の免除を受けられなくなるため、海外から鉄鋼を輸入する米国企業にとって、製品別適用除外の検討がより一層重要となってくる。特に日本政府は、3月に、日本の鉄鋼業者が製品別適用除外制度をうまく利用することを期待すると述べている。6月20日にかかる適用除外の認定を受けた企業が発表されたが、その7社のうち4社は、日本から鉄鋼を輸入する企業である。

鉄鋼・アルミニウム関税の対象となる輸入者は、関税の還付または一般特恵関税制度(GSP)による無税措置を受ける資格も有しない。関税の還付とは、輸入品を再輸出する輸入業者が、特定条件の下で、支払った関税の払い戻しを受けることである。GSPは、特定の発展途上国から米国市場に輸入される製品の関税を免除する制度である。

鉄鋼・アルミニウムの輸入に適用される本232条の関税は、トランプ政権が現在課している次の2種類の関税とは別のものである。

  • 米通商拡大法第201条の下で、大型家庭用洗濯機およびソーラーパネルの輸入に課される「セーフガード措置」関税
  • 米通商拡大法第301条の下で、中国から輸入される特定の製品に課される関税(7月6日から800以上の製品分類がその対象となる。)

米国通商代表部は、輸入者は、第301条関税対象の中国製品についても、製品別適用除外の申請をすることができると発表している。第232条による製品別適用除外が認定された前例に基づくと、中国の輸入製品が米国国内では十分に供給できないものであるという、輸入者の説得力ある主張が認められれば、中国の輸入品も適用除外の対象とされる可能性がある。