クラリベイト・アナリティクスは2018年5月10日に『グローバル化を目指す中国ブランド』という研究報告を発表した。報告書には、「中国ブランドのグローバル化を目指す中国の出願主体による渉外商標の出願件数が急速に成長している。2017年の渉外商標の出願件数は、2016年に比べ、40%以上も成長し、2017年の一年間だけで、12万件近くの渉外商標が出願された。4年という短い期間で、中国の出願主体による渉外商標の出願件数は、2013年の世界第10位から、ドイツを追い抜き、アメリカに次いで世界第2位になった。この成長率だと、中国は近い将来、アメリカを追い抜いて、世界第1位になるだろう。」と述べられている。

また、報告書では様々な側面からのまとめと分析も行っている。

üデータ1:中国の出願主体が外国へ商標出願する際の主な登録機関は欧米に集中

世界各国での登録でみると、中国の出願主体が外国へ商標出願する際の登録機関は主にアメリカ、ヨーロッパ並びに中国の近隣の諸国及び地域に集中している。報告書では、「一帯一路」のメンバー地域に対して分析を行った結果、中国の出願主体が最も活発に商標活動を行っている国は、韓国、オーストラリア、タイであった。

üデータ2:渉外商標の出願総数から見ると、科学研究と技術の分野の件数の成長が最も速い

産業分野でみると、2017年中国の出願主体の渉外商標出願のランキング上位3位の産業分野は、「科学研究機器」、「被服」、「民生用設備」であった。これらの分野は、ここ数年渉外商標の出願総数で最も成長が速い3大産業分野でもある。2017年に中国ブランドが渉外商標出願時に使用したニース国際分類を分析したところ、中国の最も重要な輸出品目の区分は、主に実体的な製品であることが分かった。そのうち、出願が最も多い産業分野は「研究と技術」、つまり第9類(電子、通信とコンピューター関連設備)で、ランキングの2位と3位はそれぞれ第25類(被服、履物、帽子)と第11類(照明、加熱、調理、冷蔵用装置)であった。

üデータ3:広東省、浙江省、北京市の三省(市)の渉外商標の出願件数が最多

地域分布でみると、2016年中国の渉外商標出願の企業の中で、広東省の企業が最も多く、46.7%を占めており、2位は浙江省(主に杭州と寧波)で11.8%を占めており、3位と4位はそれぞれ北京と上海であった。

üデータの4:華為がトップに

企業でみると、「2016年中国ブランド渉外商標出願トップ50」の中で、華為は外国への商標出願が1,800件余で、大きくリードしている。ランクインした50の企業は、伝統的な機械、自動車、消耗品、電子機器産業の企業もあれば、新興通信サービス、ハイテク、インターネットサービスなどの業界の企業もあり、その業種は様々である。ランクインした企業のうち、ハイテクとインターネット業界の企業が占める割合が最も高く、有名なインターネット企業が全てランクインしている。

2016年に中国の出願主体によって世界の主要な商標登録機関に提出された商標出願が達成したCompuMark成功指数は、その他の全ての主体が当該登録機関で獲得した平均商標登録成功率をはるかに上回った。特に、欧州連合、日本及びイギリスの3大登録機関における、中国の出願主体の商標出願登録成功率は、その現地の平均成功率より2~3倍高かった。CompuMark成功指数とは、成功した商標登録出願の件数を成功しなかった商標出願の件数で割ったもので、間接的に特定地域の商標登録の成功率を反映している。

ここ数年、中国国内の商標登録は活発で、���国もまた世界最大の商標登録機関となった。しかし、各国の商標登録方法が複雑であることを考慮し、企業は十分な準備をする必要がある。実際、中国の知識産権戦略とブランド戦略の推進によって、中国企業の外国での商標登録出願件数は急成長を維持している。