米国通商代表部(USTR)は、9月の第4週目に入り、10%の追加関税賦課対象となる中国原産品を列挙した第三のリスト(リスト3)の最終版を公表した。この新たな関税は、2018年9月24日より適用開始となり、6,000品目以上の消費財に影響を与えることとなる。関税賦課対象となる中国製品の最初の二つのリスト(リスト1およびリスト2)については、この夏の初めにすでに発動しており、およそ500億ドル相当の輸入品に対して25%の追加関税を賦課している。

なお、今回のリスト3による関税は、2019年に25%まで引き上げられることになっているほか、中国がリスト3に対する報復措置をとった場合、中国からの輸入品で残されている全てのカテゴリーに対し新たな追加関税(リスト4)を賦課する方向であることが、米ホワイトハウスにより宣言されている。これに対し中国は、USTRがリスト3の発動を発表してから24時間と経たないうちに、報復措置を講じる意向であることを既に発表している。このため、中国から米国への全ての(あるいはほぼ全ての)輸入品を対象とするリスト4が2018年のクリスマス頃までに発動されるのではないかと当事務所では予想している。現在のところ、ホワイトハウスおよびUSTRのいずれもリスト4の詳細については一切発表していない。

ちなみに、リスト1に関しては、米国の輸入者は2018年10月9日まで適用除外申請を行うことができる。USTRは、他の関税リストに関してもこれと同様の適用除外申請手続きを手配する予定であるとした一方で、リスト2およびリスト3の適用除外申請手続きの方法や申請期限に関しては、未だ詳細の発表はない。

当事務所としては、中国製品に対する米国の輸入追加関税が近いうちに引き下げられることはないと見ている。これらの関税は、米国企業を含む外国企業にとって差別的とみなされる中国の商習慣に対する対抗措置として開始されたと一般に言われている。しかし、中国のこうした商習慣が中止される気配は一向にない。さらに念頭に置いて頂きたいのは、より幅広い米国有権者層が当該関税に対して強い反発を示していないこと、そして世界各国のメディアにおいては、貿易戦争で打撃を受けているのは米国ではなく、中国経済と株式市場であると報じられていることから、ホワイトハウスがより強気な行動に出ているように見受けられることである。