Wannall v. Honeywell, Inc., 775 F.3d 425 (D.C. Cir. 2014) (No. 13-7185)において、ワシントンDC巡回区控訴裁判所 は、責任を立証する基準に関するヴァージニア州法の 変更に関し、アスベスト訴訟の却下について検討し た。当初、原告は、被告によるアスベスト製品に原告 が晒されたことが原告の病気の「重要な原因」であっ た、とする専門家証人の証言を得たことに基づき、証 拠開示終了時における被告によるサマリー・ジャッジ メント申立てを退けるのに成功していた。しかし、事 実審(トライアル)の前に、ヴァージニア州最高裁判 所は「重要な原因」の基準を退けて、「原告の被害を 発生させるのに、被告製品への露出のみで足りる」こ とを原告が立証しなければならないとする基準に変更 した。被告は、この新しい基準に基づいてサマリー・ ジャッジメントを改めて申し立てた。これに対し、原 告は、提出済みの専門家証人の証言に基づき、ヴァー ジニア州での新たな判断は同州法を変更するものでは ない、と主張した。連邦地方裁判所は、原告の主張を 退け、提出済みの専門家証人証言は新たな基準のもと 不十分である、と判示し、ワシントンDC巡回区控訴 裁判所もこれを維持した。