2021年5月に台湾では新型コロナウイルス感染者が急増したため、感染警戒レベルが3級に引き上げられ、対面型の活動や会議の人数を制限することが発表された。ちょうどこの頃、台湾では定時株主総会シーズンを迎え、数多くの会社は、「非公開会社は、株主総会開催の規定について定款に明記していない限り、『実際の対面会議形式』で行わなければならず、テレビ会議形式で行うことはできない。公開会社は、テレビ会議形式による株主総会を行うことはできない」との改正前の「会社法」第172条の2及び第356条の8の規定の制限を受けて、どのように株主総会を開催するか、苦境に陥っていた。

主務官庁である経済部(日本の経済産業省に相当)は、今後、このような状況が再発しないように、「会社法」第172条の2及び第356条の8の改正に着手し、会社がテレビ会議形式により株主総会を開催することができる条件を緩和することにした。2021年12月14日に「会社法」の一部条文の改正案が立法院(日本の国会に相当)の三読会を通過し、同年同月29日に総統令により公布され、同年同月31日に正式に施行された。

今回の改正の主なポイント及び関連措置の進捗状況は、以下のとおりである。

  • ü株主総会開催について、「天災、事変又はその他不可抗力の場合、中央主務官庁は、会社が定款に明記されていなくても、一定の期間内においてテレビ会議又は中央主務官庁による公告の形式により会議を行うことができることを公告することができる」との規定が追加された。これにより、テレビ会議による株主総会開催の柔軟性が高まる。
  • ü公開会社がテレビ会議により株主総会を開催することが認められた。なお、その満たすべき条件、作業手続及びそのほか遵守しなければならない事項については、証券主務官庁が定めた子法を優先的に適用する。
  • ü台湾集中保管結算所(Taiwan Depository & Clearing Corporation )は、2022年2月までに株主総会のテレビ会議プラットフォームの設置を完成させて、同年4月より正式に運用を開始する予定である。
  • ü改正後の「会社法」に合わせて、金融監督管理委員会(日本の金融庁に相当)は、2022年3月末までに「公開会社株式事務処理準則」、「公開会社の株主総会の議事次第に記載すべき事項及び遵守すべき事項に関する弁法」などの関連規定の内容について対応の改正を完成させる予定である。