最新法令

「労働基準法」改正、残業及び休暇関連規定を改正─立法院は2018年1月11日に労働基準法改正案を可決した(2018年1月31日公布)。今回の主な改正点は下記の通りである:(1)休息日の残業代は実際に出勤した時間によって計算する;(2)労働組合(ない場合は労使会議)の同意を得た場合、労働時間を月ごと54時間以下、3ヶ月ごと138時間以下延長することが可能;(3)労働時間が延長になり、又は休息日に勤務した場合、従業員の希望かつ雇用主の同意の上、代休を選択することが可能;(4)労働組合(ない場合は労使会議)の同意を得た場合、最低連続休憩時間を8時間に下回らないよう短縮することができる;(5)指定業別は、労働組合又は労使会議の同意を得ることにより、7日ごとの定例休日を周期内で調整することができる;(6)年度終了時消化しきれなかった有給休暇は、労使間の交渉によって翌年に繰り越すことができる。今回の改正は3月1日より施行された。

立法院、金融レギュラトリー・サンドボックスを導入する「金融科技発展及び創新実験条例」可決―「金融科技発展及び創新実験条例」は2017年12月29日に立法院で可決され、2018年1月31日に公布されたが、施行日は行政院が別途決定する。本条例によれば、申込人が革新実験計画を提出し、金融監督管理委員会(以下「金管会」という)の許可を得たのであれば、一定の期間内で革新実験を行うことができる。期間満了後、申込人はその結果を書面で金管会に報告し、金管会はその結果に基づき、関連金融法令の改正を検討し、又は必要な協力を与える。主務官庁は実験期間内に法令又は行政規則の全部又は一部の適用排除を許可することができる。ただし、マネーロンダリング防止法、テロ支援防止法及び関連法令又は行政規則の適用は排除してはならない。

「証券投資信託顧問法」改正、ファンド操作利益及び柔軟性を高め、投資家の資産安全を保障─証券投資信託及び顧問法の一部条文が2017年12月29日に改正され(2018年1月31日公布)、今回の主な改正点は下記の通りである:(1)プライベート・ファンドの応募人数制限を本来の35人から99人に緩和;(2)投資信託事業の投資作業手続を簡素化し、一定条件を満たす一任投資の顧客は、資産の保管委託及び契約の締結義務等の関連規範を適用する必要なし;(3)投資家の資産安全を保障するため、投資信託及び顧問事業者が法によって、自己の名義で投資家のために取得した資産は、事業者自身が所持する資産と分離すべきであり、かつ事業者自身の資産に基づく債務の債権者は、上記投資家のために取得した資産に対して如何なる請求又は権利行使をしてはならない。

「所得法」改正、率の修正及び両税合一制度の取消所得税法は2018年1月18日に改正、2月7日に公布された。その主な改正点は以下の通りである:(1)総合所得税における45%の税率段階を削除し、総合所得税の最高税率を40%に引き下げ;(2)総合所得税の基礎控除額を調整;(3)両税合一制度を取消し、配当所得の課税は納税義務者が合併課税及び分離課税のうち、有利のほうを選択;(4)営利事業所得税(法人税)を20%に引き上げ。ただし、課税所得額が新台湾ドル50万元(約180万円)以下の事業者に対して、3年間にわたって1年ごとに1%引き上げる。

「関税法施行細則」改正、一部の消耗性展示品が輸入免税品に─展示品免税制度の主旨に見合うよう、財政部は2017年12月28日に関税法施行細則を改正し、財政部の許可を得た政府機関主催展覧会に出展する消耗性展示品(例えば花や植物等)を関税法第52条1項の輸入免税品規定適用対象にした。また、当該消耗性展示品が展示の用途範囲内で消耗されたと主催政府機関に認められ、かつ商業価値を有しない実際消耗量が記載された表を税関に提出し、税金の還付申告が許可された場合、当該貨物は再輸出されたとみなす。

実務見解/法律ニュース

無限会社、有限会社、合資会社の株主同意書は会社印不要経済部の2018年1月30日付通達によれば、当該通達の公告日より、無限会社、有限会社及び合資会社の株主同意書には会社印の捺印が不要になった。(鄭育翔弁護士)

株式会社の1株あたり金額単位、1元以下でも可経済部の2018年2月1日付通達によれば、会社法第156条1項は株式会社の資本を株式に分け、1株あたりの金額は一律でなければならないとしか規定しておらず、1新台湾ドル(元)以下の金額を単位とすることは禁止していない。よって、1株あたりの金額の単位を1元にしなければならない2003年の通達を廃止した。(鄭育翔弁護士)

金管会、銀行によるベンチャー事業への投資規制を緩和-金管会が2017年12月25日に公布した「商業銀行のベンチャー企業及びコンサルティング企業投資申請規定」によれば、ベンチャー事業、及びベンチャー企業の募集・設立を手掛けるコンサルティング企業は、銀行法第74条4項に定められた、商業銀行が投資できる「その他主務機関が認定する金融関連企業」に属する。本規定によれば、銀行がベンチャー企業、及びベンチャー企業の募集・設立を手掛けるコンサルティング企業に投資する総額は、銀行が投資する際の自身の純資産の3%を超えてはならない。また、商業銀行及びその子会社の投資先であるベンチャー企業が投資した企業の株式について、商業銀行及びその子会社は原則として発行済議決権付株式の15%を超える数を所持してはならない。ただし、グループのうち、ベンチャー企業のみが投資し、且つその投資額が一定の金額を超えていない場合はこの限りではない。また、商業銀行の責任者又は職員は投資先であ���ベンチャー企業が投資した企業の経理人を務めてはならない。

財政部、「外特定業人才所得減免弁法」公表、外専門人材に租税優遇を与える外国籍専門人材が台湾で就労することを勧誘するため、財政部は2018年1月30日に「外国特定専門人才所得税減免弁法」を公布した。この弁法によれば、外国籍専門人材が台湾で就労する場合、台湾で初めて183日以上滞在し、且つ給与所得が新台湾ドル300万元(約1,100万円)超の課税年度から起算して3年以内、各課税年度の給与所得が新台湾ドル300万元を超えた部分の半額は、当該年度の総合所得税の課税対象額に計上しない。なお、外国籍専門人材の滞在日数が183日に満たさず、又は給与所得が新台湾ドル300万元を超えない場合、条件に満たす年度になってから所得税減免の規定を適用し、その合計適用年数は3年間を限度とする。外国籍専門人材の認定基準は各主務官庁が別途公布する。

財政部、「各種所得源泉徴収率基準」改正、外資の配当金所得徴収率は21%財政部は2017年12月29日に各種源泉徴収率の基準を改正した。国内外株主の租税負担バランスを考慮し、非居住者株主が配分された配当又は収益に対する源泉徴収率を21%に引き上げた。

財政部、外国企業の越境電子サービス販売所得税の計算を規定-財政部は2018年1月2日に外国企業の越境電子サービス販売に対する所得税課徴の通達を公表した。その主な重点は下記の通りである:(1)台湾源泉所得の認定:国外で生産が完了した商品は原則として台湾源泉所得と認定しないが、インターネット又はその他の電子方式によって、即時性、相互交流性、便利性及び連続性を有する電子サービスを利用して、台湾で使用するサービスを販売し、又は取引プラットフォームを用いて、国内外の売主・買主双方に取引を行わせた場合、売主もしくは買主が台湾国民であり、又は使用するサービスが台湾国内にあるのであれば、取得した報酬は台湾の源泉所得と認定する;(2)関連コスト費用の控除:認定された実額、又は主な営業項目における同業者の純利率によって計算し、上記規定に該当しない場合は30%で計算する。徴収機関が調査した実際の純利率のほうが高い場合、調査した資料によって認定する;(3)国内外利益の貢献度によって区分:全部の取引過程又はサービスの提供地及び使用地が共に台湾国内にある場合、その国内利益貢献度は100%であるが、その他は実際の状況又は50%で認定し、徴収機関が調査した実際の国内利益貢献度が50%を上回る場合は調査資料によって認定する。

グリッド容量分配の奪い合い-洋上風力発電開発戦国時代の幕開け

国際的工事コンサルティング会社である4C Offshoreが2014年に発表した全世界の「23年平均風速観測」研究によれば、世界的に風の状況が最も良い20ヵ所の洋上ウィンドファームのうち、台湾は16ヵ所を占めている。このグリーンエネルギーの契機をつかもうと、台湾政府は2025年までに再生可能エネルギーの割合を20%までに引き上げる政策目標を掲げており、その中で洋上風力発電の累計発電量が5.5GWに達することが予想されている。台湾の優れた風力条件及び政策の確立によって国内外のデベロッパーが次々と参入し、報道によれば、2017年11月末までには既に23件、総設備容量計10.68GWの洋上ウィンドファームが環境影響評価の初回審査を通り、政府が計画した2025年の目標発電量5.5GWを遥かに超えた。よって、経済部がどのように発電量を分配するのかが大衆の注目する焦点となっている。

これに関して、経済部エネルギー局は2018年1月18日に「洋上風力発電計画地の容量分配作業要点(離岸風力發電規劃場址容量分配作業要點)」をもって分配の仕組みを公告した。その主な判断基準は、どのように基礎施設(例えば送配電グリッド)の工事日程と合わせるのか、どのように洋上発電の目標及び日程に達成できるのか、そしてどのように台湾国内関連産業の発展に繋ぐことができるのか等を含む。

現在、エネルギー局は5.5GWの容量を3.5GWと2GWに分け、うち3.5GWには「選抜作業手続」、残りの2GWには「競争入札作業手続」を導入することを計画しており、且つデベロッパーが2018年3月30日までに上記のいずれかを申請しなかった場合、「洋上風力発電計画地申請作業要点(離岸風力發電規劃場址申請作業要點)」の規定によって取得したエネルギー局の許可が失効になる。

上記選抜作業手続はさらに「2020年稼動」又は「2021年〜2025年稼動」によって異なる選抜基準を有する。主要な選抜項目及び評価基準は二大項目に分かれ、一つ目は60%を占める技術能力であり、二つ目は40%を占める財務能力である。「2020年稼動」の場合は2020年までに工事が完了できる計画及び証明を提出する必要がある。そして、工業局が審査するサプライチェーン執行プランに関しては、「2021年〜2025年稼動」申請者全員に承諾書の提出が要求され、その後選出された場合は行政契約方式によって実行される。

競争入札作業手続に関しては、選抜作業に参加し、選抜得点が60点に達したにもかかわらず、一部のウィンドファームの発電量しか分配されなかった申請合格者のみが入札に参加できる。技術の進歩等の要素による発電コストの軽減が反映されるよう、入札価格がより低い者は優先的に落札することができる。

選出された申請者が申請時に提出した計画及び承諾を履行するのを確保するため、選出された申請者は経済部と行政契約を締結し、且つ締約前に契約履行保証金を納付する必要がある。契約履行保証金の額は、「2020年稼動」の場合は1MWあたり新台湾ドル400万元、「2021年〜2025年稼動」の場合は1MWあたり新台湾ドル200万元である。契約締結後、選出された申請者は経済部が発行する洋上風力発電システム設置同意書を取得することができるが、分配された容量を確保するには、2019年末までに発電事業者許可を取得し、かつ当該業者が承諾した年度に稼動許可証を取得する必要がある。

エネルギー局によれば、選抜作業は2018年4月末、競争入札作業は同年6月末の完成を予定している。このため、洋上風力発電のデベロッパー全員は2018年3月30日までに申込を完成しなければならず、万が一分配されなかった場合、政府が次回の開発計画を公表するまで、再び洋上風力発電の開発を申請することができない。この容量分配競争において、誰が試練を乗り越えられるのかはまだ不明である。