経済部は「登録商標の使用に関する注意事項 」を改正した。関連の改正内容は2019年8月23日に施行された。2012年7月1日に施行された際の内容と比べると、今回は、改正前の注意事項のうち「3.2.2商品又は役務」、「3.3期限」、「3.4.2インターネット上の使用」、「3.5.2日付け及び使用者の表示」、「5.2権利不要求を含む登録商標の使用」、「5.3他人の登録商標に対し無効審判又は取消審判を請求する時に使用証拠を提出しなければならない状況」などの章節の内容について改正が行われた。

また、今回改正の「登録商標の使用に関する注意事項」では、実際に使用している商標と登録商標の間の同一性の有無の認定について、「3.2.1.1同一性の判断」と「3.2.1.3部分的使用」の説明を大幅に改正しただけでなく新しい事例も追加した。更に「3.2.1.2他の商標又は標識との組み合せ使用」の説明内容及び事例も新しく追加した。登録商標の同一性の認定に関する「3.2.1.1~3.2.1.3」及び登録商標のインターネット上の使用資料の提出に関する「3.4.2」の改正の主なポイントを下記のとおりまとめた。

まず、登録商標の同一性の認定について、改正後の「登録商標の使用に関する注意事項」では、「実際に使用している商標と登録商標の間の同一性の有無の認定は、最初に登録商標の主要な識別特徴を明確にし、次に実際に使用する商標の主要な識別特徴が変更されたか否かを判断し、更に個別の案件ごとに実際の市場取引きの関連状況を考慮した上で総合的に判断しなければならない」とされた。

(1) 「3.2.1.1同一性の判断」

(A)「外観の形式上の変更」

登録商標を実際に使用する際に、商標図案の大きさ、比率、書体又は書字方向、中国語の正体字と異体字、外国語文字の大文字と小文字などのみを変更することは、一般的に形式上の僅かな差異に属し、その同一性は失われない。ただし、実際に同一性を有しているかどうかは、はやり一般の社会通念及び消費者の認知に基づき個別の具体的な案件ごとに認定しなければならない。

また、中国語の正体字又は異体字と中国語の簡体字の間の変化については、特に注意が必要である。例えば、「潔」と「洁」、「葉」と「叶」、「業」と「业」などのように、一部の中国語の簡体字の筆画や書体の外観は、中国語の正体字の文字と同じではなく、かなり異なっているため、消費者はそれに対応する文字を直ちに認識又は判別することができない。商標権者が登録商標にある中国語の正体字又は異体字を簡体字に変換して使用した場合、その同一性の有無の判断については、やはり関連消費者の認知を考慮した上で、個別の具体的な案件ごとに認定しなければならない。

(B)「文字又は図形の要素の追加」

原則的に、商標に実際に使用する文字又は図形が登録商標の図案と異なる場合、人に与える商業上の全体的な印象を変える可能性がある。但し、単に商品又は役務の通用標章又は名称のみ、又は品質、用途、機能、原料、産地或いは関連する特性を描写した説明的な文字又は図形のみ、又はその他の識別力を備えない装飾的な図案のみを追加するなど、登録商標の主要な識別特徴を変えない場合、登録商標の使用と認めるべきである。

(C)「商標図案中の識別力がない部分の削除や省略」

登録商標の図案中の識別力がない文字は、その占める割合や面積が小さく、実際に用いるときにそれを削除や省略をしても、消費者の認知に影響を与えない場合、その同一性に影響しないはずである。

(2) 「3.2.1.2その他の商標又は標識との組み合わせ使用」

商品又は役務に同時に複数の商標を表示したり、その他の標識と組み合わせて使用したりすることは、市場取引きにおいてよく見られることであり、商標法では制限されていない。���かしながら、これらの組み合せ商標をもって原登録商標の使用を証明する場合、使用と認められるためには、原登録商標の主要な識別特徴を変えていないことが必要である。

(3) 「3.2.1.3部分的使用」

実際に登録商標を使用するときは、商標の一部のみを単独で使用してはならず、その商標の全部を使用しなければならない。その商標の一部のみを使用する場合は、登録商標を使用していると認めることができない。登録商標が中国語と外国語からなる結合商標の場合、その中国語と外国語を一緒に使用しなければならない。但し、中国語と外国語からなる結合商標を同一の物品に用いる(例えば、パッケージの正面と裏側にそれぞれ中国語と外国語を表示する)場合は、その結合商標の使用と認定することができる。なお、異なる物品に登録商標の一部をそれぞれ用いることが原登録の結合商標の使用に属するか否かについては、ほかの使用証拠と併せてその実際の使用状況を斟酌して判断しなければならない。

次に、「3.4.2インターネット上の使用」における登録商標のインターネット上の使用資料の提出部分について、一般に向けてインターネット上に情報が実際に公開された時点を確認することは、決して容易ではないため、商標権者は、登録商標のインターネット上の使用資料を提出する際に、ユーザーがクリックしてウェブサイトにアクセスした時間、又はインターネット上に情報が公開された時点に特に注意しなければならない。一般的に認められるインターネット上の日付けは、(1)ウェブページやファイルが変更されたときに付与されるタイムスタンプ(time-stamps)、(2)インターネットの検索エンジンに記録されるインデックス・デート(indexing date)、(3)インターネット上に情報を付加した際にコンピューターが自動的に生成したタイムスタンプ、及び(4)インターネットアーカイブサービス(internet archive service)によって提供されるインターネット上の情報、この4種類が挙げられる。なお、インターネット上の情報に表示された日付け又は内容に疑義がある場合は、裏付けるとなる他の証拠資料を提出しなければならない。