2019年末、米国政府は海外からのテクノロジー製品(特に中国原産品やデザインの製品)の取引に対して制約事項を2つ追加した。

一つ目として、連邦通信委員会(FCC)は、米国内での通信サービスを提供するためのユニバーサルサービス基金(USF)を使用してファーウェイおよびZTE製品の購入禁止の決定を発表した。2019年11月22日の決定ではFCCではUSFのサポートに頼っている米国内のネットワークとキャリアは他の製品サプライヤーへの変更が必須であることを意味している。この決定の重要点として、米国政府は引き続きファーウェイとZTEに対して敵意を示しているというところである。2018年以降、米国政府自体が両社の通信機器の購入を禁止している。

二つ目としては、米国商務省(DOC)は、外国の敵対者(foreign adversary)と関連や管理されているサプライヤーからの情報通信技術とサービス(ICTS)の取引を制御するために、待望の規制案を発表した。2019年11月27日付の規制案にはどのサプライヤーの製品が禁止されるかについてのリストは含まれていない。むしろ、DOCは米国側当事者が関与する全てのICTS取引に関して、その取引が停止または修正する必要があるか否かを決断する確認権利を持っている。外国の敵対者(foreign adversary)という用語は、かなり漠然と定義されており、主に政府の裁量に委ねられる。トランプ大統領がDOCにこれらの規制を策定するよう2018年5月に命じたときには、ほとんどの評論家がこの規制はファーウェイ製品の使用を制限するためのものと同意した。しかし、DOCは全ての通信機器とサービス取引に対して広範囲な裁量を与える規制を制定したようである。

今後、企業は、米国政府が中国のように敵対視している国々の企業が関与する、デリケートな、特にハイテク通信プロジェクトを伴う取引に対して懸念する必要があるだろう。今年、DOCの規制が最終的な形になったとき、特定の国や企業を指名することはまだないと思われる。さらに、DOCが取引に関して決定事項を実際に発行するまでは、DOCが容認できないとみなす取引があっても違反にはならないはずである。ただし、ほとんどの企業にとって、取引の半ばでの政府の干渉は、既に米国政府の規制当局の標的にされている企業とのビジネスに冷ややかな影響をもたらすのに十分に深刻なリスクである。

米国でのファーウェイとその関連会社に対する商務省の規制品目リストに記載されている製品(軍民両用製品)の取引は引き続き禁止されたままである。DOCは「一時的な一般ライセンス(Temporary General License: TGL)」の更新を継続しており、米国の企業が引き続き影響を受けたファーウェイ関連企業との既存のシステムのサポートまたは維持する範囲のみで取引を行うことを可能にしている。TGLは米国企業が通信システムをほかのサプライヤーに移行するための移行期間の提供を目的としている。TGLは現在のところ、2020年2月16日に有効期限が切れる予定である。それ以外の点では、ホワイトハウスとDOCは、関連する技術が米国の国家安全保障に脅威を与えない限り、ファーウェイ関連企業との取引ライセンスの許可を受け付けていると表明している。しかし、このようなライセンスを付与するための基準については政府からまだ指導されていない。しばらくの間、企業は通信パートナーとサプライヤーに関して慎重である必要があるだろう。