連邦巡回区控訴裁判所は、特許の共同所有者は特許侵 害訴訟を棄権し他の共同所有者が訴訟を継続すること を妨げることができる、との従前の判断につき再検討 した。STC.UNM v. Intel Corp., No. 2013-1241 (Fed. Cir. Sept. 17, 2014). STC.UNM事件において、

サンディア社及びSTC.UNM社は、本件特許を共同で所 有していた。STC.UNM社は、インテル社に対して訴訟 を提起したが、サンディア社は当該訴訟に参加しな かった。特許侵害訴訟では、当該特許の所有者全ての 参加が必要であるため、STC.UNM社は、サンディア社 の不随意参加を求めた。連邦民事規則第19条(a)項は、 「当該人物が参加しない場合に裁判所が参加済みの当 事者間においても完全な救済を付与できないような場 合には、当該人物は当事者として参加しなければなら ない」と規定している。そして、当該人物が参加しな い場合には、「裁判所は、当該人物を当事者と命じる ことができる」。

連邦巡回区控訴裁判所は、連邦地方裁判所 がSTC.UNM社によるサンディア社の原告参加要求を退 けていたところ、これを維持した。そこ で、STC.UNM社は、連邦巡回区控訴裁判所全員(大法 廷)による再検討を求めた。原判決を支持する同意意 見では、サンディア社が当事者として参加しない場合 にSTC.UNM社が侵害訴訟を継続し得ないとしても、規 則19条によりサンディア社の参加を強制することはで きない、と述べた。裁判所は、規則第19条の適用を認 めるだけの権利がSTC.UNM社に認められるかについて まず検討しなければならない、と理由を述べた。そし て、連邦巡回区控訴裁判所の先例によると、特許所有 者には特許侵害訴訟を行わない「重要な権利」が認め られ、STC.UNM社にはサンディア社の参加を強制する 権利は認められない、と判示した。

裁判所の判断に対しては、2つの反対意見がある。い ずれの反対意見も、規則第19条の文言上、ある当事者 が参加しない場合に救済が与えられないような場合に は参加が必要とされる、という点を強調した。本件 で、STC.UNM社は、本件特許の共同所有に基づき、特 許侵害からの救済を得る権利を有している。そのた め、連邦地方裁判所は、サンディア社を原告として参 加させる必要があった、というものである。反対意見 は、規則第19条は連邦巡回区控訴裁判所の整合しない 先例に優先する、と述べた。また、反対意見は、連邦 巡回区控訴裁判所のアプローチは、規則第19条の適用 を受ける他の訴訟と特許訴訟を整合させないとするも のである、と批判した。

規則第19条に関する連邦巡回区控訴裁判所裁判官での 意見の相違、及び、特許訴訟とその他の訴訟の非整合 については、連邦最高裁判所で検討される可能性があ る。