ウーバー・インターナショナルは、滴滴の経済的利益の17.7%に相当する5.89%の株式を保有し、ウーバー中国のその他の中国の株主が合計2.3%の経済的利益を受ける。

2016年7月28日、中国政府交通運輸部などの7部・委員会により、世界でも初めての国家レベルでのネット予約タクシー関連法規として『ネットワーク予約タクシー事業サービス管理暫定規則』が公布され、ネット予約タクシーの合法性が宣言された。

このような背景があって、8月1日、滴滴出行は、滴滴出行がウーバー中国のブランド、業務、データなどのすべての資産を買収して中国大陸で事業運営をするという、ウーバー・インターナショナルとの戦略的協定が成立したことを宣言したが、この里程標ともなった取引は、中国の配車サービス産業が全く新しい発展段階に入ったことを象徴している。

話によれば、合併後の新会社の評価額は350億米ドルとのことで、滴滴はウーバー中国に10億米ドルを投資しているが、今回の取引のウーバーに対する評価額は680億米ドルにも達した。双方で戦略的協定が成立してから、滴滴出行とウーバー・インターナショナルは、相互に株式を保有し、相手方の少数株式の株主となる。ウーバー・インターナショナルが滴滴の経済的利益の17.7%に相当する5.89%の株式を保有し、ウーバー中国のその他の中国の株主が合計2.3%の経済的利益を受けるとのことである。

ウーバーのパテントポートフォリオの価値とは

ダーウェント社のデータベースを調査した結果によれば、ウーバーは、2016年8月1日までに世界で既に212件の特許を出願しており、マイクロソフトとデカルタからも一連の特許を購入しているとのことで、分析の結果、ウーバーは、2012年以降、特許出願を明らかに強化していることが発見された。特許の地域的な分布では、主に米国、中国、欧州、カナダ、オーストラリアなどの国に集中しており、技術的な分布では、主にオンデマンドセッティングサービス、データ処理、画面表示、料金収受システム、精密位置決め、動態地理検索などの技術分野に集中し、非常に正確なものとなっている。マイクロソフトから購入した特許は、主に画像認識、光線追跡、3D画像処理などの方面に集中しているが、無人運転技術が応用され徐々に普及していくことをウーバーは既に考慮しているようである。

ウーバーは、2013年に中国に進出してから、同年には特許出願をしてパテントポートフォリオを構築することを開始しており、2016年8月1日までに既に212件の特許を配置しているが、その中国におけるパテントポートフォリオは、主に位置決めシステム、ユーザーニーズの予測、レーザーレーダーによる位置決め、位置データポイントの決定、グラフィカルインタフェース、費用割振り、セグウェイ、クラウドプットフォームによる充電設備、無人運転などに関係している。ウーバーの中国におけるパテントポートフォリオでは、カーシェアや、セグウェイを利用してユーザーの旅行の「最初の1キロ」と「最後の1キロ」なども含めて解決するような応用が既に考慮されているようである。また、ウーバーが米国の一部の特許で既に物流及び配送の分野(US20150371157A1)に関わることも始めていることは、ウーバーがこれを用いてユーザーに全面的な配車サービスを提供することを構想し、全産業チェーンの統合を目論んでいることを前もって示しているといえよう。その特許技術の配置を分析すると、ウーバーがストレージプラットフォームによって、計算方法、割振り方法、支払計算方法などの技術で製品の更新が繰り返されることをリードしており、将来の応用のために大変に苦心して配置をしていることも分かる。

滴滴のパテントポートフォリオ

滴滴は、2016年8月1日現在、滴滴(中国)科技有限公司、滴滴出行科技有限公司の名義で出願された12件の特許も含めて、配車会社全体で合わせて120数件の特許を出願しているが、その特許技術の配置は、主にアプリインターフェース、情報プッシュ、注文受注処理、道路使用時間割、インテリジェントカーロック、客乗せ状態予測などの方面に集中している。

統合後のパテントポートフォリオ戦略の向上

滴滴出行は、ウーバー中国と合併してから、「帆を揚げて海に出る」ことと国際化の歩みを速めて、人材の構成、技術の蓄積、業務の配置、パテントポートフォリオにおいて全面的にグローバル化に向かい始めるだろう。

滴滴は、グローバルパートナーと協力して現地での優位なリソースを浸透させ続ける以外に、香港・マカオ・台湾地域、日本、韓国、欧州、ロシアなどのような、ウーバーが既にパテントポートフォリオを構築している他の海外の新興のモバイル配車市場への進出もさらに推進しようとしている。

人工知能、ビッグデータなどの分野で世界と競争することができるように、滴滴は既にシリコンバレーにシリコンバレー研究開発センターを立ち上げているが、英国、ロシアにもこれと似た研究開発センターを立ち上げて、全世界で世界のトップクラス人材を招くことを考えている、と滴滴出行の柳青総裁は話している。次に滴滴出行には、特許戦略、パテントポートフォリオ、特許の蓄積においてなお大きな向上の余地が残されている。