「意匠」(2011年11月29日に立法院(日本の国会に相当)で「新式様専利(意匠)」の名称が「設計専利」に変更する旨が最終可決された)の侵害判断には、「意匠権の権利範囲の解釈」及び「解釈後の意匠権の権利範囲と権利侵害被疑物との対比」等のステップが含まれる。「解釈後の意匠権の権利範囲と権利侵害被疑物との対比」時には、当該意匠の属する分野における通常の知識を有する者のレベルをもって、権利侵害被疑物の内容を解析し、それから普通の消費者の商品選択の視点から、並びに図面に開示された形状、模様、色彩から構成される視覚的な外観全体に基づき、意匠の図面と権利侵害被疑物について対比を行うべきであり、前述した判断基準については専利(※特許、実用新案、意匠を含む)侵害鑑定要点(下編)第二部分第三章第二節の規定を参考にすることができる。上述したことから、権利侵害被疑物の内容が正確に解析されないと、視覚的な外観全体の判断の正確性に影響する可能性があることが分かる。

最高裁判所は、出されたばかりの104年度(西暦2015年)台上字第1775号判決において、知的財産裁判所による意匠権侵害の認定に関する判決を破棄したが、その理由は事実審裁判所では意匠権の権利範囲と権利侵害被疑物とを対比する時、権利侵害被疑物が正確に解析されていなかったため、視覚的な外観全体の視覚的効果の判断に影響を及ぼしたからであるとしている。例えば、最高裁判所は、当該事例の意匠権者は、意匠権の権利範囲と権利侵害被疑物とを対比した時、権利侵害被疑物の「リアボックス」を分解したことがあり、最高裁判所はこのことにより権利侵害被疑物が正確に解析されることができなくなったと判断した。また、事実審裁判所において意匠権の権利範囲と権利侵害被疑物とを対比した時、権利侵害被疑物に開示された模様と色彩を考慮に入れていなかったことも、最高裁判所は全体の視覚的効果の判断に影響したと判断した。

全体の視覚的外観を統合した視覚的効果の判断は、意匠権の権利範囲における主要部位のデザイン特徴を重点とし、それから、その他の副次的な部位のデザイン特徴を総合すべきであるが、開示された形状、模様、色彩を排除する原因を説明することができず、又は権利侵害被疑物の新規な特徴を考慮することができなければ、意匠権の権利範囲と権利侵害被疑物との対比は正確ではないと認定される可能性がある。