Rowhouses, Inc. v. Smith, No. 24-C-11-006715 (Md. Mar. 25, 2016)において、メリーランド州控訴裁判所 は、被告不動産に居住していた際に含鉛塗装にさらされて被害を受けたと原告が主張した訴訟におい て、被告である不動産所有者の主張を認めるサマリー・ジャッジメントを原審が出していたところ、 この判断について再検討した。当該不動産は、本件訴訟が提起される前に、鉛についてのテストが実 施されないまま取り壊されていたため、当該不動産において原告が含鉛塗装にさらされたことを示す 直接証拠はなかった。しかし、原告の母親は、当該不動産内の塗装は剥がれており、このようなこと は原告の家族が当該不動産に住む前後に居住した家ではなかった、と指摘する宣誓供述書を提出し た。また、原告は、当該不動産の古さやその外部塗装に関する限定的な情報からすると、当該不動産 には鉛塗装が含まれていた、との専門家証人による証言を出した。控訴裁判所は、このような証拠は 間接証拠ではあるものの、サマリー・ジャッジメント申立てを認めるのに十分なものであり、トライ アルで判断されるべき事実に関する問題である、と判示した。サマリー・ジャッジメント申立てが認 められるためには、原告は、当該不動産が「原告が鉛にさらされた原因として合理的にあり得る」こ とを示せば足りる。すなわち、当該不動産が原因であることが、「単なる『可能性』以上のもの」で あるが、「『50%を超える』よりも低い可能性で足りる」との基準である。よって、控訴裁判所は、原 審の判断を覆し、更なる手続のため本件を差し戻した。