Dressler v. Lime Energy, No. 14-cv-07060 (D.N.J. Aug. 13, 2015)において、連邦地方裁判所は、従業員が証 券法違反に関する懸念を社内に提起しつつもそれをSECに報告しなかった、というような場合でも、 不適切な報復行為を主張することができる、と判示し、他の多くの裁判所の意見に従った。ドッド・ フランク法は、「内部通報者」につき、SEC「に対して証券法違反に関する情報を提供した個人」と 定義している。15 U.S.C. § 78u-6(a)(6)。同法における内部通報者への報復に関する条項では、「サーベ ンス・オクスリー法で要求されるか又は保護される開示を行うこと」を含む3種類の行為が保護の対象 とされている。そして、サーベンス・オクスリー法では、「当該従業員を監督する人」又は「雇用主 である会社において不正行為の調査・開示・終了に関する権限を有する人」に「情報提供又は援助」 した従業員が保護されている。18 U.S.C. § 1514A(a)(1)(C)。ドッド・フランク法における内部通報者保 護条項を実現するSECの規則は、サーベンス・オクスリー法を組み込むドッド・フランク法の条項に 規定されている方法で情報が提供された場合に内部通報者は保護される、としている。裁判所は、ドッド・フランク法の条項は曖昧であり、SEC規則がこれらの規定の解釈として合理的であることか ら、違いも認容される、とした。よって、本件の裁判所は、連邦地方裁判所の大半の意見に賛成し、 かつ、Asadi v. G.E. Energy (USA), L.L.C., 720 F.3d 620 (5th Cir. 2013)における第5巡回区控訴裁判所の意見 に反対しつつ、内部通報者がドッド・フランク法における報復に基づき請求するためにはSECに対し て懸念を提起する必要はない、と判示した。