In re Omnicare, Inc. Securities Litigation, 769 F.3d 455 (6th Cir. 2014) (No. 13-5597)において、原告である株主は、 個人かつ会社である被告らは証券詐欺を行い1934年証 券取引法第10条(b)項に違反した、と主張した。連邦地 方裁判所は、原告は会社被告につき故意の要件を立証 するのに十分な事実を主張できていない、と判示し て、請求を却下した。控訴審において、第6巡回区控 訴裁判所は、会社故意法理につき検討し、他の巡回区 控訴裁判所では異なる基準を採用している、と指摘し た。第6巡回区控訴裁判所は、いずれのアプローチも 望ましくないと判示して、原告は、以下のいずれかの 個人が故意に行動したことを立証することで、 第10条(b)項に必要である会社被告の故意を立証できる として、独自の基準を採用した。すなわち、(1)虚偽表 示を行った個人、(2)虚偽表示がなされた表現を要請、 準備、情報の準備、検討、承認した個人、(3)当該虚偽 表示が行われた後にこれを承認、過失により無視、容 認した上級管理職又は取締役、である。同控訴裁判所 は、このアプローチにより、他の巡回区控訴裁判所の アプローチの欠点が解決され、関連する表現の準備や 発行に関係ない低級従業員の認識を理由に提訴される ことから会社を保護しつつ、暗黙に容認・促進したり 意図的に無視したりすることにより会社が責任を回避 することを防ぐものであり、適切なバランスを保つも のである、と述べた。同控訴裁判所は、この新しい基 準を適用して、本件で故意をもって行動したと主張さ れる個人は上記カテゴリーのいずれにも属さないと判 示し、連邦地方裁判所による却下を維持した。