In re Comverge, Inc. Shareholders Litigation, Consol. C.A. No. 7368-VCP (Del. Ch. Nov. 25, 2014)において、デラウェア 州衡平法裁判所は、取締役会が取引保護のためのある 仕組みを受け入れたことが信認義務に違反する、との 原告の主張に対し、コンヴァージ社の取締役らが却下 を申し立てたところ、この申立てを退けた。この決定 は、Revlon判決の審査基準のもと、取締役が交渉を行 い合理的な違約金規定を受け入れる上で、重要な指針 を提供するものである。

本件は、HIG社による、一株あたり1.75ドル、合計金 額4800万ドルでのコンヴァージ社買収に起因するもの である。一株あたり1.75ドルという金額は、一株あた り1.88ドルという市場価格から減額されたものであっ た。また、HIG社は、1株あたり1.40ドル、合 計857万1428株となる転換社債を発行する形で、コン ヴァージ社に対して1200万ドルのブリッジ・ローンを 行うことに同意していた。

合併契約書には、二段階の違約金に関する条項が含ま れていた。すなわち、「コンヴァージ社は、もし同社 がより有利な取引に参加する場合、HIG社に対し て、30日間のゴー・ショップ期間中であれ ば120万6000ドルを、ゴーショップ期間経過後であれ ば193万ドルを支払う。加えて、コンヴァージ社 は、HIG社に対して、いずれの場合でも、最大150万ド ルまでの補償を行うことに合意する。」というもので ある。よって、少なくとも、HIG社に対し支払う可能 性のある金額は、取引対象の株式の価値の5.55%に及 ぶものであった。

裁判所は、ブリッジ・ローンが、違約金と同様、上位 の入札を妨げるために機能することは合理的にあり得 る、と考えた。上位入札がHIG社のオファーを打ち破 るためには、少なくとも一株あたり1.76ドルであるこ とが必要であった。しかし、HIG社は、ブリッジ・ ローンを1.40ドルの転換価格で株式に転換し、買収価 格に308万5000ドルの金額を追加することができる。そ の結果、違約金額の合計は、取引のエクイティ価格 の11.6%から13.1%の間となった。

これを念頭において、裁判所は、取締役らが潜在的か つ予防的な違約金及び転換社債に合意したことが非合 理的な行動となる、ということは十分考え得ると述べ た。裁判所は、市場へのネガティブ・プレミアムを伴 う取引の文脈においては、非合理な取引保護措置と判 断される可能性が潜在的に存在することが、懸念材料 となる、と述べた。このような状況が、同様の保護装 置の合理性について裁判所が疑問を抱かなかった他の 多くのケースとは異なる点である。取締役会が、一切 抵抗せずに消極的に違約金条項を受け入れたことは、 「合理的な判断から著しく乖離するものであり、悪意 があるという以外の理由をもって本質的に説明しがた いといえる」と裁判所は結論付けた。

まとめると、取締役は、特に取引が市場に対するネガ ティブ・プレミアムを伴う場合に、違約金の金額に留 意しなければならない。取締役は、転換社債が、典型 的な違約金と併せて上位入札を妨げるためのものと考 えられ得るということを認識しておかなければならな い。そうでなければ、消極的にでもこのような違約金 を受け入れた場合には、信認義務違反につながり得 る。