裁判所は、商標利用者は時間とともに商標に変更を加 えるという事実に鑑みて、変更後の新しい商標と古い 商標が、通常の購入者や消費者の観点からして同一か つ継続的な商業的印象を与えるものである、法的に同 一の商標といえる場合には、変更後の新しい商標を古 い商標と同一の優先日で保護することができる、と判 示してきた。この法理は「タッキング」といわれるも のであり、当事者が商標タッキングの効果を受けるこ とができるかどうかに関する争点が法律問題か否かに つき、控訴裁判所の意見は分かれていた。Hana Financial, Inc. v. Hana Bank, 135 S. Ct. 907 (2015) (No. 13- 1211)において、連邦最高裁判所は、商標タッキングが 認められるか否かの問題は、事実に関する問題であ り、陪審員が判断すべきである、と判示して、この問 題を解決した。連邦最高裁判所は、商標タッキングに 関する問題を裁判官に委ねることで、将来の同種紛争 に関するガイドラインを提示し、かつ、商標システム の機能に必要な予測可能性が得られる、との主張を退 けた。そして、不法行為訴訟や契約紛争等の様々な文 脈において、通常の人がどのような判断をするかとい う点に関する問題については、陪審員が判断すべきで ある、とこれまで認識されてきた、と指摘した。