先日、中国国務院法制事務局から『中華人民共和国不正競争防止法(改正草案審議案)』(以下「改正草案審議案」という)が公表された。改正される内容は、現行法の33ヵ条のうち30ヵ条にも及び、そのうち、7ヵ条が削除されて、9ヵ条が新設され、計35ヵ条となる。

重要改正点についての説明

一.総則に関する改正

  1. 『不正競争防止法』における「事業者」の概念を「商品の生産、取扱い又は役務の提供に従事又は関与する自然人、法人及びその他の組織」と改めて調整範囲を拡大し、『独占禁止法』の関係規定と基本的に一致するようにされる。
  2. 不正競争防止の取締体制が統一される。「改正草案審議案」では、総則で不正競争行為についての工商行政管理部門の一般的管轄権が明確にされるとともに、関係部門も法律、行政法規の規定に基づいて監督検査を行うことができると定められる。

二.不正競争行為に関する改正

  1. 『商標法』との関連から、現行『不正競争防止法』第5条第1号に定める他人の登録商標を冒用する行為が削除される。
  2. 他人の登録商標、未登録の著名商標を企業名称中の商号として使用して、公衆を惑わし、市場混同を惹起する不正競争行為について規制がされる。
  3. 概念を列挙する方式を用いて商業賄賂の概念と典型的な商業賄賂行為が明らかにされる。
  4. 『広告法』との区別が明確にされ、広告をする事業者等に関する規定が削除される。
  5. 「改正草案審議案」では、人に誤解をさせる虚偽の宣伝には、虚偽の宣伝が含まれる上、関係公衆に誤解をさせる宣伝も含まれることが明らかにされる。
  6. 現行『不正競争防止法』第5条第4号の「商品において認証標章、優良標章等の品質標章を偽造又は冒用して、産地を偽装し、商品の品質について人に誤解をさせる虚偽の表示をすること」に関する規定が削除され、このような行為については、「改正草案審議案」の人に誤解をさせる宣伝等に関する規定を適用して取り締まることができるとされる。
  7. 営業秘密事件の立証責任に関する規定が拡充整備される。
  8. 懸賞付販売の概念が懸賞付販売促進に改められ、不正な懸賞付販売の現れる形態が拡充整備される。経済発展の情勢に合わせて、抽選式の懸賞付販売促進の最高賞の金額が引き上げられる。
  9. 市場支配的地位を有しないが取引において相対的な優越的地位を有する事業者による不公平な取引行為について規律がされる。
  10. ソフトウェア等の技術的手段を利用してインターネット分野で他の事業者及び利用者に妨害をし、制限をし、影響を与える行為について規律がされる。
  11. 第14条の抜け穴防止条項が追加されて、将来出現し得る新たな不正競争行為への対応がされる。
  12. 『独占禁止法』との関連から、公益企業による競争制限行為、抱合せ販売行為、原価を下回る販売行為、行政的独占行為などに関する規定が削除される。

三.監督検査及び法律上の責任に関する改正

  1. 取締官庁の監督検査をする権限及び職責が整備され、取締官庁に差押え、押収などの行政強制措置をする権限が付与される。
  2. 当事者の調査協力義務が追加され、協力しないで、調査を受けることを拒む当事者に対する責任追及について定められる。

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