In re Riverbed Technology, Inc. Stockholders Litigationにおい て、デラウェア州衡平法裁判所は、買収に反対する株 主との間における、開示のみを義務付ける内容の和解 を維持しつつも、裁判所はこのような和解を今後認め ない可能性がある、と警告した。C.A. No. 10484-VCG (consol.) (Del. Ch. Sept. 17, 2015)

投資家が2014年 にリバーベッド社を買収した後、株 主は、委任状において潜在的利益相反が開示されてお らず、また、当該取引は会社の価値を低く見積もった ものである、と主 張して、提訴した。両当事者は、 リバーベッド社が補完的開示を行うこと、及び、本件 取引に関する連邦又は州法に基づく既存又は未知の請 求権の一切を株主が 放棄する代わりに株主が負担し た50万ドルの弁護士費用を同社が支払うことを内容と する和解を締結した。

裁 判所は、請求権は殆ど根拠のないものであったと 認めつつも、請求権の「非常に広範」な放棄は「問題 がある」とした。そして、請求権の放棄の対価として 株主 に提案された補完的開示は、価値の「低い」も のである、と指摘した。同裁判所は、これらの懸念点 にもかかわらず、主に、同様の条件での和解を従前承 認して きた同裁判所の「過去の実務」に両当事者は 合理的に依拠していた、との理由により、当該和解を 承認した。しかし、弁護士費用の賠償については、本 件訴訟で 優位に立った株主に対する「適度の便益」 として、50万ドルから30万ドルに下げた。

本件和解は承認されたものの、今回の同裁判所の意見 は、株主からの請求につき開示のみを義務付ける和解 に対して疑問を投げかける一連の流れに沿うものであ る。今年始め、同裁判所は、M&A訴訟における、株主 からの請求放棄の対価として、被告が、補完的和解に 同意し、マッチング・ライトの期間を短縮し、ブレイ ク・アップ・フィーの金額を減額する内容の和解を退 けた。Acevedo v. Aeroflex Holding Corp., C.A. No. 9730-VCL (Del. Ch. Jul. 8, 2015) (transcript) 「免責を軽く扱うこと については・・・注意すべきである」とされ、株主か らの請求に対して開示のみを義務付ける和解は不十分 である、と判断された。In re Medicis Pharm. Corp. S’holders Litig., C.A. No. 7857-CS (Del. Ch. Feb. 26, 2014) (transcript)

買 収に関する訴訟での和解が厳しい基準で判断され ることが取引を行う企業に有利につながるか否かは、 現時点では不明である。株主からの請求及び弁護士費 用の 賠償の要件が厳しくなれば、株主が提訴するイ ンセンティブが下がる可能性がある。しかし、裁判所 は、このような訴訟を比較的早期かつ低額で和解する との選 択肢を狭める可能性がある。