Federal Circuitは、BARD PERIPHERAL VASCULAR, INC. v. W.L. GORE & ASSOCIATES, INC. (Appeal No. 2014-1114) において、BPV社の血管移植片に関する特許をGore社が故意に侵害したという地裁判決と、BPV社に懲罰的損害賠償を与えた地裁の裁定を支持した。

本件は、1974年に出願され28年後に特許が付与された特許出願から生じたものである。Bard Peripheral Vascular (BPV) 社は2003年にGore社を特許侵害で提訴し、陪審はBPV社の特許は有効であり故意に侵害されたと判断した。Gore社はこれを不服として上訴した。Federal Circuitの合議体は2012年に故意侵害を認定した地裁判決を支持した。Federal Circuitは、大法廷による再審理は拒絶したが、侵害の故意性に関する意見の一部を修正するための再弁論は認めた。その後、合議体は侵害の故意性の問題を地裁に差し戻し、地裁は再び故意侵害と認定した。Gore社は再び上訴した。

Federal Circuitは、Gore社が特許無効または特許権行使不能を裏付ける合理的な根拠を主張しておらず、したがって客観的に見て未必の故意をもって行動したと判断し、故意侵害判決を支持した。Federal Circuitは、侵害の故意性を法律問題としてde novoでの再審理を行った。多数派は、本訴訟に先行する40年間の訴訟の歴史を踏まえ、Gore社には「非常に限られた合理的抗弁の余地」しか残されていなかったという見解を示した。Gore社が十分な勝訴のチャンスを得るためには、特許権行使不能を証明する新たな証拠又は主張を提出する必要があったが、Gore社はそうした証拠や主張を提出しなかった。多数派は地裁の故意侵害判決と懲罰的損害賠償裁定を支持した。

Hughes判事はこの判決を是認したが、Federal Circuitは最近の最高裁の判例を踏まえて侵害の故意性に関するFederal Circuit自体の判例を見直すべきであると主張した。Newman判事は、強い表現を用いた反対意見の中で、多数派は地裁の判断を尊重しすぎており、侵害の故意性の問題を客観的に再審理することを怠ったと主張した。また、反対意見は、たとえ故意侵害が認定された場合であっても懲罰的損害賠償は裁量的なもので、本件に衡平原則を適用すれば地裁の懲罰的損害賠償裁定は妥当とはいえない、と主張していた。