本稿では、英国における会社法関連の二つの主要な改正事項と、 その他二つの重要なトピックを取り上げます。前者は日本における 多くのクライアントに積極的な法令遵守を義務付けることになる 一方、後者の動向については日本のクライアントが事前に把握して おきたい内容であると思われます。

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要対処-2015   年現代奴隷法(「MSA」)

2015 年 10 月 29 日に施行された MSA は、奴隷的処遇や人身取引に関して現在存在 する英国の犯罪を統一・明確化し、これらの犯罪に対する罰則を強化するものです。

同法はまた、サプライ・チェーンにおける透明性の促進を目的とした報告・公表義務を新設し、商業組織に対して、2016 年 3 月 31 日 以降に終了する各事業年度毎に、奴隷的処遇と人身取引に関する声明(「声明」)を公表することを義務付けています。

MSA の詳細に関しては、当事務所のロンドン・オフィスがニュースレターを発行しております(こちらからご覧いただけます(英文のみ))。 さらに、英国政府はこの新たな報告・公表義務に関する指針を公表しています(こちらからご覧いただけます(英文のみ))。

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要対処-重要な支配者の原簿

2016 年 4 月 6 日以降、英国に設立された会社や有限責任事業組合(「届出組織」)は、自己に対して重要な支配を有する者の詳細が 記載された法定原簿(「PSC 原簿」)を新たに維持する必要があり、これにより、実質所有者に関する情報について公に閲覧可能な中央 登記簿が作成されることになります。

PSC 原簿の目的とするところは、企業の所有と支配に関する透明性の向上にあります。この新たな義務は、英国政府が掲げる「透明性と 信頼」の向上に向けた政策アジェンダの一部となっていますが、これは法人形態の悪用への取組を目的とする共通原則が合意された 2013 年の G8 サミットを受けて導入されたものです。

更に詳細な情報をご希望の方には、これらの新たな義務をより詳細に解説しているニュースレターが当事務所のロンドン・オフィスにより 発行されております(こちらからご覧いただけます(英文のみ))。

重要なポイントは以下のとおりです。

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視すべき動向-英国の EU 離脱

英国の EU 加盟の是非を問う問題は今や議題として定着しており、2016 年 6 月 23 日には国民投票が予定されています。

EU 域内での英国の「特別な地位」に関し加盟国間で取決めが成立しており、国民投票までの期間は、英国の EU 残留の賛成派・反対派 の双方にとって、最後の戦線を張る正念場となります。

EU 離脱に賛成する結果が出た場合、これは間違いなく、政治、法律、金融、社会、および商業の面において広範囲に及ぶ影響を 及ぼすことになるでしょう。

英国離脱となった場合多くのグローバル企業に広範囲な影響を及ぼすことが想定されるため、当事務所では英国離脱が及ぼし得る影響 について法および業界の様々な分野から検討したガイドを作成いたしました。同ガイドはこちらからご覧いただけます(英文のみ)。

更にご興味のある方には、「英国離脱:条約、貿易協定、「既得権」、およびその他国際法の原則による実務上の影響」と題する当事務所 のセミナーにお申込みをされることもお勧めいたします(こちらをご覧ください)。

注視すべき動向-砂糖税

食品と飲料水の消費行動に影響を与える目的で世界保健機構と非感染性疾患対策のためのグローバル・ネットワークにより広く促進 された世界的な動きを受けて、英国政府は先ごろ、甘味飲料水に対し砂糖税を導入する意向である旨を公表しました。

全詳細については未公表ですが、砂糖税の課税対象には、果汁と牛乳を除く全ての清涼飲料が含まれ、砂糖含有量に応じ 1 リットル 当たり 18%または 24%の税率が適用されることになりそうです。小規模生産者は課税免除の対象となります。

英国政府は、2018 年 4 月の砂糖税の導入に向け、2016 年の夏にかけて同税法案について利害関係者から意見を募る予定であると 発表しました。