Federal Circuitは、IN RE THE NEWBRIDGE CUTLERY CO. (Appeal No. 2013-1535)において、商品の出所が米国の公衆に周知されていない場合には、商標中での地名使用が直ちに、登録拒絶事由となるわけではないという判断を示した。

アイルランドのニューブリッジに本社を置くNewbridge Cutlery Co.は、米国で「Newbridge」という商標の保護を得ようとした。審査官は、この商標が主に地名を記述するものであるという理由で商標の登録を拒絶し、審判部も拒絶査定を支持した。 

商標が主に地名を記述するものか否かは事実問題であり、この事由を根拠として登録を拒絶するには、次の事項の証明が必要となる。(1) 登録出願されている商標が公衆に周知されている地名である。(2) 公衆が、商標の登録が出願されている商品の出所が当該の場所であると特に考えるなど、商品と場所を結びつける可能性が高い。(3) 商品の出所が商標中で地名が示されている地域である。1と2の基準について、関連する「公衆」とは、米国内でその商品を購入する公衆を意味する。

Federal Circuitは1の基準のみ検討し、アイルランドのニューブリッジという地名は米国の公衆には周知されていないと判断した。Federal Circuitは、この判断に到達する上で、インターネットというものが存在するだけで、ある場所が周知されているという証拠になる、という考えを退けた。Federal Circuitは、アイルランドのニューブリッジの規模について、「関連する米国の購入者が『Newbridge』という語を見てそれが何を意味すると考えるかということについては何も明らかにしてはおらず、ニューブリッジが商品を購入する米国の公衆に周知されている場所であることを証明するには小さ過ぎる」と指摘した。PTOが検討した証拠にはニューブリッジが周知されているという実質的証拠が欠けていたことから、Federal Circuitは判決を覆し、事件を差し戻した。