2016年3月17日、上院議員であるジェフ・マークリー氏とタミー・ボールドウィン氏は、米国の公開会 社における受益所有権の報告に関する規則の見直しを目的とした法案である、ブロコウ法案を提出し た。これは、活動家であるヘッジ・ファンドが、会社による長期経営状態や従業員・周辺社会への最 大の利益を犠牲にして、短期間の利益を暴騰させ資本化している、との懸念によるものである。

同法案は、投資家が活動家になること自体をより難しくしようとするものであり、会社のガバナンス に影響を与えるほどの持分の1人の人が取得することを困難にするものである。

同法案のもと、証券取引委員会(SEC)は、1934年証券取引法第13(d)条に基づき新規則を公布する義 務を負う。この新規則は、5%を超える持分を開示する時期について、10日以内から2日以内に期間を短 縮するものである。また、投資家は、持分証券のひとつのクラスの5%を超える空売り株式についても 開示する義務を負う。買い持ち株式と空売り株式の双方を有する投資家は、受益所有権の計算根拠と して、両者の差額を開示するのではなく、空売り株式と買い持ち株式のうち大きいほうを利用するこ とが必要となる。

同法案において、「受益所有権保有者(受益株主)」の定義は、証券に金銭的利害関係又は間接的金 銭的利害関係を有する人に拡大されており、開示要件が現金決済デリバティブの保有者にまで広げら れている。また、「人」の定義には、証券取引法の開示要件を回避しようとしているか、そのような 目的の他社を手助けしているとSECが判断するヘッジ・ファンドやヘッジ・ファンドのグループも、 明確に含まれている。同法案は、既に確立されたグループ活動の指標以外には、共同行為に関し てSECが判断するにあたりどのようなものが役立つかについては詳細を規定していない。

同法案が通過すれば、投資家が、会社の重要な少数持分を密かに暴騰していない価格で累積させよう としている場合、会社のマネージメントや会社を買収から守ろうとする者たちは、直ちに気づくこと ができるようになる。活動家である投資家だけが短期間での活動に関与しているわけではないため、 同法案が、短期間に利益を上げようとする活動を実際に減少させることになるのか否かについては議 論がある。

従業員や大きなコミュニティを保護しようとするブロコウ法案は、確立されたマネージメントの利益 になるに過ぎず、彼らもまた短期間での活動に関与する可能性がある、との意見を述べる人もいる。 彼らは、活動家である投資家は、短期間での活動を進めるのと同様に、会社のマネージメントによる そのような活動をチェックする役割も果たす、と主張している。