In re Activision Blizzard, Inc Stockholder Litigation, Consol. C.A. No. 8885-VCL (Del. Ch. May 21, 2015)において、デ ラウェア州衡平法裁判所は、株主代表訴訟において2 億7500万ドルの和解契約を承認し、また、原告の主任 代理人弁護士の弁護士費用7250万ドルの支払いを命じ た。同裁判所の意見は、株主代表訴訟の和解とクラス アクションに関するデラウェア州会社法の重要原則に 触れたものであった。

本件は、デラウェア州の会社であるアクティヴィジョ ン・ブリザード社(「アクティヴィジョン社」)と、 同社の上級管理役員2人が支配するASAX II LP社 (「ASAC社」)が、アクティヴィジョン社の株式を ヴィヴェンディ社から買い戻すことを合意し た、2013年の取引に起因して発生したものであった。 ヴィヴェンディ社は、本取引以前はアクティヴィジョ ン社の発行済み株式のうち約61%を保有してい た。82億ドルの本件取引の後、ヴィヴェンディ社は 約12%を保有することになり、ASAC社はアクティヴィ ジョン社の支配権を有することになった。

2014年、アクティヴィジョン社の株主は、本件取引を 承認した同社取締役、ASAC社を支配する同社の役 員2人、ヴィヴェンディ社の忠実義務違反を主張し て、アクティヴィジョン社を代理して株主代表訴訟を 提起した。株主は、2013年の本件取引は株主による決 議を経る必要があったものであり、ASAC社を支配す る同社の役員は、他の株主の利益より自身の利益を不 適切にも優先した、と主張した。

裁判所は、本件取引の規模及び原告に認められると予 想される賠償金の額に照らすと合理的な原告であれば 当該和解金額を受け入れるだろうとの理由を述べて、 アクティヴィジョン社に対する2億7500万ドルの和解 金を承認した。これは、株主代表訴訟における和解金 として最大金額のものと報告されている。また、裁判 所は、本件取引により損害を被ったグループと、アク ティヴィジョン社に対する2億7500万ドルの賠償によ り利益を受けるグループは、いずれも現在の株主であ り同一であるため、賠償金を株主に直接配当するので はなくアクティヴィジョン社に全額支払うことは認め られる、と判示した。

また、裁判所は、弁護士費用についても検討し、合理 的であると判示した。7250万ドルという金額は、和解 金額の23から26%に該当する。裁判所は、本件訴訟は 複雑なものであり、当該金額は本件訴訟の段階に照ら すと合理的な範囲内にあるといえる、とした。

In re Activision Blizzard, Inc Stockholder Litigationは、和解 の適切性について裁判所が評価する要素を再確認する のに役立つものである。すなわち、「(1)本件請求の 有効性、(2)裁判所を通じて請求を執行することの明 示的な困難性、(3)判決に基づく回収可能性、(4)訴訟 の遅延、費用、困難、(5)判決による金額及び回収可 能性と比較した譲歩額、(6)関与している当事者によ るメリット及びデメリット」である。