Huff Fund Investment Partnership v. CKx, Inc (Del. Feb. 12, 2015)において、デラウェア州最高裁判所は、買収価格 はCKx社の通常株式の公正な価値を示す最良の証拠で あるとした衡平法裁判所の判断を、全面的に維持し た。過去数年において、価額査定に関する主張を行う ために合併の予定が発表された後で株式を購入する企 業が増えていることから、これは重要な判断といえ る。

査定手続において、会社の株主は、合併により上がっ た価値分を除く、株式の「公正な価値」と同額の現金 を受け取る権利を有する。衡平法裁判所は、公平な価 値を決定するにあたり、「関連する一切の要素」を考 慮に入れるが、買収価格は株式の公正な価格であると 推定されるものではない、と判示した。

衡平法裁判所は、本件で問題となっている合併の手続 は徹底したもので市場を十分に調査したものであっ た、と述べた。また、取締役は、複数の買主候補間で の競争を作り出すことに成功した、と述べた。さら に、本件では、一般的な価額査定方法は利用され得 ず、これを利用することは適切ではない、と判示した。同裁判所は、買収価格により公正な価格であるこ とが推定されるものではないとしたものの、他に信頼 できる証拠がない点に鑑みて、「買収価格は価値につ いての最も信頼できる指標である」と判断した。

裁判所は、本件で買収価格が公正な価格についての最 良の証拠であると判断した後、価格のうちいずれかの 要素が、近い将来に発生する合併により創出されたも のであり、価額査定において排除されるべきであるか 否か、について検討した。そして、裁判所は、買収価 格のいずれかの価値が合併後に買主が得る相乗効果に よるものである、ということはなく、両当事者は当該 争点についてさらに証拠を提出しなかった、と述べ た。

Huff 事件でのデラウェア州最高裁判所の判断は、価格 査定に基づく紛争に関与する当事者にとって微妙な判 決といえる。裁判所は、査定手続において買収価格が 公正な価格についての最も信頼できる指標であると判 断する可能性があることは明らかにしつつも、公正な 価格を推定するものではないことを明確にした。今回 の意見が、買収価格を反映する「公正な価格」の判断 により近づくものであるかは依然として不明である。