Kimble v. Marvel Entm’t, LLC, No. 13-720 (June 22, 2015) にお いて、連邦最高裁判所は、Brulott e v. Thys Co.事件にお ける、特許が失効した後の販売分に対する特許実施料 支払い契約は、それ自体執行不可能である、と の1964年の判断を覆さなかった。原告マーベル社は、 キンブル社から、網を出すおもちゃの特許を購入して いた。その対価として、マーベル社は、一括払いに加 えて、当該おもちゃの将来的な販売分に対する3%の実 施料を支払うことに同意した。両当事者間での契約で は、実施料支払いの終了時期については記載されてい なかった。Brulotte判決について知った後、マーベル社 は、特許が失効した後の販売分に対する特許実施料に ついては不要であるとの判決を求めて提訴した。キン ブル社は、Brulotte判決に反対する相当量の意見を引 用し、そのような実施料については事案ごとに判断さ れるべきであると主張し、Brulotte判決は覆されるべ きである、と主張した。連邦最高裁判所 は、Brulotte判決に対する批判について認めつつも、 先例に従うことが求められる、と判示した。先例拘束 の原則のもと、先例を覆すには「特別な正当理由」が 必要とされる。これは、先例が、(改正される可能性 がある)制定法を解釈するものである場合や、(当事 者がその行動を決定するにあたって特に先例に依拠す るような)契約や所有権に関するものである場合に は、なおさらである。先例は機能しないことの証拠が ある場合、との先例を覆す一般的な正当理由は、本件 では該当しなかった。Brulotte判決以後、裁判所は、 特許が失効した後の制約は不適切であると一般的に判 断しており、Brulotte判決には従うべきである、と判 断している。また、特許失効後の実施料による反競争 的効果についてBrulotte判決は誤っている可能性があ り、競争的な契約上の取り決めを阻害する可能性があ る一方で、だからといって先例拘束の原則から離れて 良いことにはならない。裁判所ではなく議会こそが、 公益の観点から法を変更する権限を有するのである。