Lunkenheimer Co. v. Tyco Flow Control Party Ltd., No. 11-cv- 824 (S.D. Ohio Feb. 12, 2015)において、当事者は、被告 の文書保全義務が発生した時期について争った。被告 はオーストラリアの会社であり、米国で事業を行って いなかった。2002年に被告が訴訟の可能性を示唆して いる電子メールのやり取りが発見されたが、原告が米 国の連邦地方裁判所に訴訟を提起する2011年まで、訴 訟は発生しなかった。裁判所は、被告は「単に外国企 業であるという理由だけをもって証拠保全義務から解 放されるものではない」とした。しかし、「被告が当 時訴訟を予期していた唯一の場所は、オーストラリア のニュー・サウス・ウェールズ州のみであり、オハイ オ州等の米国内のいずれかの場所ではなかった」と判 示した。そして、連邦証拠開示規則による被告の文書 保全義務は、「被告が米国での訴訟を合理的に予期し 得る」までは発生しない、と判示して、本件で は2011年に米国訴訟の訴状が送達されるまでは発生し ない、と判示した。