SECは、内部通報者がSECに報告するのを妨げ得る秘 密保持義務を有する退職時契約について懸念を抱いて いる、との警告を出した。4月1日、SECは、秘密保持 契約において不適切に制限的と考えられる文言を利用 していた企業に対する初めての制裁を発表した。Press Release, SEC,SEC: Companies Cannot Stifle Whistleblowers in Confidentiality Agreements, Release 2015-54 (Apr. 1, 2015); In re KBR, Inc., Exchange Act Release No. 74,619 (Apr. 1, 2015) (Order Instituting Cease-And-Desist Proceedings) SECは、内 部通報者が証券法違反の可能性につきSECに報告する のを禁止するドッド・フランク法のもと公表された規 則21F-17保護に違反したとして、ヒューストンに主拠 点を有するグローバル技術・エンジニアリング会社で あるKBR社を提訴した。KBR社は、内部調査でのイン タビューの際、KBR社の法務部による事前承認な く調査内容について外部の者と協議した場合に は、解雇を含む懲戒を受けることがあるとの警 告文言を含む秘密保持契約に署名させてい た。KBR社は、違反行為の有無について自認すること なく、SECとの和解のため13万ドルの民事罰金を支払 うことに同意した。また、同社は、秘密保持契約を自 主的に変更し、従業員は違反行為の可能性につい てKBR社の証人や報復のおそれなくSECやその他の連 邦政府に自由に通報することができる、との明確な文 言を記載した。SECは、KBR社が従業員による証券法 違反のSECへの通報を実際に妨げたとの明らかな事例 がない点については認識していた。しかし、SECは、 違法行為をSECに通報する内部通報者の積極性に対す る潜在的抑止的効果は、同社がSEC規則21F-17違反行 為を行うにあたって必要であった、とした。プレスリ リースにおいて、SEC内部通報局主任のショーン・ マッケシー氏は、「他の企業も、従業員によるSECへ の違反行為通報を妨げる影響を有する既存かつ古典的 な契約を見直し修正すべきである」と警告した。